【荒川区】江戸扇子職人「深津佳子 追悼展」。江戸後期より受け継がれた江戸扇子の技と現代の融和。

「雲錦堂 深津扇子店」五代目深津佳子さんは2023年秋に他界されました。京扇子は分業制で作られるのに対し、江戸扇子は30以上ある工程を一人の職人が請け負います。そのため職人ごとにオリジナルティーがある扇子が誕生します。深津佳子さんは江戸の伝統技術を受け継ぐ扇子職人でした。

2024年6月22日(土)・23日(日)、カフェとギャラリーが併設された「町屋びと」江戸扇子職人「深津佳子 追悼展」が開催されました。そして、荒川区指定無形文化財保持者でもあった深津佳子さんの作品を見てきました。

ポスター

店

ギャラリーには生前の深津佳子さんの写真とともに、深津佳子さんが手掛けた江戸扇子が美しくディスプレイされています。伝統的な柄ですが、モダンにも感じました。

店

扇子作りに使用していた道具も展示されていました。これらの道具から、あの美しい扇子が作られていたのですね。

道具

扇子

江戸扇子職人「深津佳子 追悼展」に来た方々は熱心に作品である江戸扇子に見入っていました。その技にただただ感嘆します。

店内

こちらは「第41回あらかわの伝統技術展」の時に撮影した写真です。深津佳子さんは江戸扇子作りを実演していました。

展覧会

こちらは出品された扇子の一つです。江戸っ子は扇子を御守り代わりに身に着けていたそうです。江戸扇子は縁起物としての意味合いがあります。こちらは「勝ち虫」という戦国武将に好まれた柄です。戦国武将は後ろに向かって飛ばないトンボの柄を勝負事に強い柄として好みました。現代でも剣道の手拭い柄として定番です。一つ一つの扇子の奥深さに感動しました。

センス

深津佳子さんが「あらかわの伝統技術展」で着ていた半被も展示されていました。2年前、筆者は伝統の技に現代の感性を取り入れるという話を、深津佳子さんからお聞きしました。そうすることにより伝統の技を日常生活に楽しみながら実用的に活用できます。朗らかな深津佳子さんの笑顔を思い出しました。

半被

半被

美しい江戸扇子を見ていると深津佳子さんという職人の魂は永遠になくならないと思いました。江戸扇子職人「深津佳子 追悼展」に来た方々は皆、そのように思ったのではないでしょうか。

参考リンク BECOS荒川区公式サイト「扇子 深津佳子」

「町屋びと」はこちら↓

ChiMa

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